― 風外道人ゆかりの地を訪ねて ―
令和6年6月9日、曹洞宗禅文化の会では、神奈川県小田原・大磯方面を訪問いたしました。
小田原は、曹洞宗禅画の祖・風外道人が晩年を過ごした地として知られ、現在もその足跡が各所に残されています。特に、風外が穴居した「風外窟」や、風外がかつて滞在した「成願寺」は広く知られる名跡です。
本年12月には、大野徹史老師主催「緩緩会(かんかんかい)」と曹洞宗禅文化の会の共催により、風外窟において坐禅会を開催する計画が進められています。このたび、その事前調整と準備を兼ね、小田原の郷土史家であり風外道人研究家でもある 野地芳男氏 を訪問いたしました。
当日は、風外道人研究家の 岩井正文氏 のご案内により小田原を訪れ、野地氏のお宅では、旧知の 小泉政治氏(元八小堂書店社長)、下川純一氏(風外窟地主・農業)、岡村実氏(国府津八幡神社役員)らが同席され、和やかな懇談のひとときを過ごしました。
懇談の中では、風外窟での坐禅会実施について、また来年の「洞上禅文化賞」授与に関し、野地芳男氏、岩井正文氏両名の受賞決定についても協議を行いました。関係各位のご理解とご協力を得られたことに、心より感謝申し上げます。
なお、野地芳男氏は本年、卒寿(90歳)を迎えられました。これを慶賀し、下記の祝偈を呈しました。

謹賀野地芳男翁卒寿
相州碩徳刻恩人
風外前踪共語親
九十清容迎卒寿
耕雲萬里亦山巡
(読み)
相州の碩徳 恩を刻む人
風外の前踪(ぜんしょう)共に親しく語る
九十清容 卒寿を迎え
耕雲萬里 また山を巡る
(大意)
相州の高徳は恩義を忘れず、
風外の足跡を語り継ぐ。
九十歳を迎えてもその姿は清らかに、
雲を耕し山を巡るように歩み続ける。
当日の記念写真は、小田原・成願寺山門前にて撮影いたしました。
今後も曹洞宗禅文化の会では、風外道人をはじめとする禅文化ゆかりの人物・史跡を訪ね、その精神と文化の継承に努めてまいります。
曹洞宗禅文化の会
会長 田中機一老師
(事務局)