令和8年5月12日・13日の二日間にわたり、「第42回 曹洞宗禅文化の会 京都永興寺結集」を開催し、全国より48名のご参加を頂きました。

永興寺にて結集開催
主会場となった永興寺は、山科疏水近くの静寂な地に佇む、大本山永平寺末寺の古刹です。
開山・詮慧禅師は道元禅師の法嗣として知られ、『正法眼蔵聞書抄』を著した重要な祖師の一人です。
当会では、令和7年発行予定の会報第19号において「道元禅師法嗣 永興庵詮慧」特集を企画し、
- 佐藤秀孝
- 菅原研州
- 秋津秀彰
各老師より玉稿を賜りました。さらに、大久保道舟の論考も転載させて頂きました。
こうしたご縁を受け、今回の結集を永興寺にて開催する運びとなりました。
法要・講演・表彰

5月12日午後1時より、永興寺ご住職 石川祐邦 老師を導師に拝登諷経を修行。続いて、道元禅師・詮慧禅師尊牌開眼法要が厳修されました。
その後、当会会長 田中機一 老師より挨拶を頂き、石川祐邦老師より歓迎のご挨拶を賜りました。
また、「曹洞宗禅文化賞(一義賞)」が、
- 野地芳夫 (左)
- 岩井正文 (右)

両氏に授与されました。お二人は、曹洞宗禅画の祖とも称される風外道人の顕彰・研究に尽力され、その功績が高く評価されたものです。
永興寺・詮慧禅師研究について
永興寺東堂 石川祐啓 老師より、

「初期曹洞教団史の歴史的統一の意義について
― 永興詮慧大和尚の歴史を正確にするための一考察 ―」
と題したご講演を頂きました。
続いて、菅原研州 老師より「詮慧禅師と永興寺について」のご講演が行われました。

『正法眼蔵抄』『梵網経略抄』などに見られる「永興寺」の記述をもとに、
- 永興寺が少なくとも五世まで継承されていたこと
- 禅林正式説法である「上堂」が行われていたこと
- 本尊が釈迦大師像であったこと
などが示され、参加者一同、大変深い学びを得る機会となりました。
総会・寺宝拝観
講演後には総会を開催。
宇田 老師の議長のもと、各議題とも滞りなく承認されました。

また庫裡では、
- 青山社
- 中田産業
- 石川屋
各社による出店もあり、多くの参加者が熱心に見学されていました。
永興寺所蔵の掛軸や墨蹟も多数展示され、村上素道老師の墨蹟、永平寺・総持寺歴代禅師の墨蹟など、貴重な法宝を拝見することができました。
欣浄寺参拝
続いて、欣浄寺 を参拝。

当会副会長・西光寺 小原智司 老師を導師に拝登諷経を修行し、欣浄寺ご住職 佐藤徹亮 老師よりご挨拶を頂戴しました。

また、菅原研州先生より「欣浄寺と『勉道話』について」のご講演を拝聴。
遺された資料を精査しながら論考を積み上げていく真摯な研究姿勢に、参加者一同深く感銘を受けました。
懇親会
午後6時からは京都駅近くにて懇親会を開催。
全国から集まった参加者同士、和やかな交流のひとときとなりました。
二日目 源光庵・天寧寺・貝葉書院参拝
源光庵
二日目は、まず 源光庵 を拝登。

悟りの窓(丸窓)・迷いの窓(四角窓)で知られる名刹であり、「そうだ 京都、行こう。」の広告でも広く知られています。
ご住職 鷹峰啓明 老師のご厚意により、通常立入禁止となっている丸窓・四角窓付近も開放して頂き、本堂にてお茶まで頂戴するという誠に有難いご縁を頂きました。


また、道元禅師真筆、卍山禅師頂相など貴重な法宝も間近に拝見することができました。
天寧寺
続いて、天寧寺 を参拝。

「額縁門」として知られる山門からは比叡山を望むことができ、明治元年に碩徳会議が行われた歴史的寺院でもあります。

ご住職 原山拓自 老師、東堂 原山良勁 老師よりご挨拶を頂戴し、寺史や法宝についても詳しくご説明頂きました。
貝葉書院
最後に、貝葉書院 を訪問。

ご主人 河村敏之 さんより、約一万枚に及ぶ版木保存と木版印刷についてご説明を頂きました。

道元禅師賛一葉観音画など貴重な木版本も拝見でき、参加者の皆様も深い関心を持って見学されていました。
謝辞
この度の結集開催にあたり、
- 田中機一 老師
- 小原智司 老師
- 村上 老師
- 鈴木 老師
- 宇田 老師
- 織田澤 師
- 黒尾師、戸澤師、山本さん、林さん、岩谷さんをはじめ、会員諸老師・諸氏
の皆様に厚く御礼申し上げます。
また、会場をお世話頂きました、
- 永興寺
- 欣浄寺
- 源光庵
- 天寧寺
- 貝葉書院
関係各位に深く感謝申し上げます。
さらに、二日間同行取材頂きました 中外日報 取締役 赤坂史人 様にも厚く御礼申し上げます。誌面掲載を楽しみにしております。
次回結集について
次回結集は、令和8年11月頃、新潟を会場に開催予定です。
関根則夫 先生によるご講演を予定しており、大雄山最乗寺の 星見天海 老師ゆかりの寺院を拝登する予定です。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。